私ごとではございますが、ここ数年食の好みが変化してまいりまして、今まで大嫌いだった納豆が大好きになったり、おくらやとろろといったいわゆる「ネバネバ系」を

好むようになりました。

そんなある日のこと。友人から「自然薯を掘りに行こう」と誘われまして、筍掘りに慣れている私は軽い気持ちで参加する事となりました。

朝8時から師匠と兄弟子と私の3人で筑豊方面へと向かいます。小雨のパラつく中、事前に許可を貰っていたポイントに到着。剣スコを手に茂みへと入って行きます。

結構な斜面を登って行くと師匠がツルを発見。芋掘りの開始です。ツルの根元から真下に生えているとして、そこから1mほど距離を取った所から掘っていきます。なぜなら

深く掘り進んでいくとして、周囲を竪穴ばかりで掘り進めるとスコップを入れられなくなるのです!それを踏まえて掘っていくと徐徐に芋が姿を表します。素人はここで早く全形

を見たいばっかりに芋の周りを掘ってしまいがちです。しかし自然薯はもろいのですぐに折れてしまいます。手前に掘り拡げつつ、掘った壁面に芋がついたまま深く掘り進めるのです!

しかしながらかく言う私も昔一度掘ったきりの素人。案の定途中で折ってしまいました。それでもなかなかのボリューム。断面はまっ白で、師匠いわく「これは上等です」との事。

さて、小雨が降り続く中にもかかわらず3人でどんどん掘っていきます。土がかなり重く腕がパンパンになってきました。しかし掘り易い軟い土の所では虫にくわれることがあり

芋が白くなく、黒く痛んでいるそうです。掘り出す芋は全てまっ白。へたくそなんで途中で折れて断面が常に確認できるわけです。

そんな感じで三家族が腹いっぱいになるくらいの自然薯が掘れました。しかしそれで終わりではなく、もう一本ツルを見つけてマーキングします。この先寒さが厳しくなるとツルが枯れ落ち

芋が発見出来なくなるのです。これで正月用のつまみになる自然薯が確保できました。

今回の自然薯掘りは大成功でした。昔は自然薯掘りのおやじ達を見ては「あんなことしてなんが楽しいのやろか」と批判的な目で見ていたにもかかわらず、「今じゃ自分が掘りよるばい」

と自嘲しつつ、山を後にしました。

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P.S 米田さん、芋掘り器ありがとうございました!来年掘ったら持って行きますネ。